蓄電池の基礎知識

蓄電池のメリット・デメリットを最大限に活用する方法

蓄電池を設置してからのメリットは一体何があるのか、また蓄電池のデメリットも気になるところですよね。

メリットとデメリットの両方を知る事で自宅に蓄電池が必要か否か判断できると思います。

その前に蓄電池と関係がある太陽光電池システムの話を少し。

ここ数年では私の担当する現場の住宅でも、太陽光発電システムが搭載されるケースが増えてきました。

新築時にZEHやグリーン化事業などで補助金を得る方も増えてきてます。

太陽光発電システムはソーラーパネルで発電した電気を、自分の家で使い電気代を大幅に削減することが可能になります。

さらに!余った電力は電気会社に買い取ってもらえる「余剰電力買取制度」も過去にありました。

余剰電力買取制度とは、家庭や事業所などの太陽光発電による電気が使用量を上回る発電をした際に、その余剰電力を電力会社に売ることができる制度。    太陽光発電の普及拡大を目的に、地球温暖化対策や景気対策としても有効とされ、2009年11月から2012年7月まで実施されていました。
2012年7月からは固定価格買取制度(全量買取制度)に移行されました。全量買取制は、自分で消費した電力とは無関係に太陽光発電したすべての電力を売ることができます。※この全量買取制が適用されるのは設置する太陽光発電システムの総出力が10kW以上のものに限定されます。

余剰電力を買い取ってもらったり、10KW以上のソーラーパネルを載せて売電することによって電気代を相殺し、さらに収入を見込めるなどのプチ太陽光パネルバブルもありました。

しかし、太陽光発電システムというのは発電することはできますが電気を貯めることができず、家庭内で使用するか電力会社に売電するかの2択しかありませんでした。

近年、注目されているのが電気を貯めておくことができる『家庭用蓄電池』です。蓄電池を導入していれば、太陽光発電で作った電気を貯めておき、電気代が高い昼間にしたり、災害時のお助けアイテムとして注目がたかまってします。

さらには、2019年以降では高額な固定価格で電力の売電ができる「固定価格買取制度」が終了するご家庭、いわゆる『卒FIT』が続出してきます。10年間売電してきた金額の6分の1程度になってしまう売電金額でこれから売電するよりも、圧倒的に蓄電池を導入した方がメリットが多くなると考える方が非常に増えてきてるからです。

家庭用蓄電池は、ポータブル電源のように気軽に導入できる設備ではありません。

しかし、現在は国や自治体からの補助金がでており、小さな負担で導入できる環境になりつつあります。

蓄電池のメリットを最大限に活かすためには、導入のタイミングやご自分のライフスタイルに最適な蓄電池選びが大きなポイントになってきます。

この記事では、蓄電池のメリットやデメリットを知り、メリットを最大限に活かす方法を書きたいと思います。

蓄電池のメリット

蓄電池を導入することで得られるメリットはざっくり言うと3つあります!

蓄電池自体は元々、産業用の予備電源として工場などに導入されていましたが、東日本大震災の際に蓄電池が活躍したことで、一般住宅でも注目が高まっています。
現在各メーカから販売されている家庭用蓄電池は以前は高額でしたが、現在は価格もこなれてきました。

サイズも小型化が進んでいて、屋内でも設置できるようなタイプが登場してきています。

一般的には蓄電容量が10kWh以下の容量が多いです。すでに導入が進んでいる太陽光発電システムと家庭用蓄電池を組み合わせた時のメリットは、ざっくり言うと以下の3つがあると言えます。

蓄電池のメリット

  • 災害時に電気を確保できる
  • 経済的メリットがある
  • 卒FIT設備(太陽光発電システム)と相性が最高!

災害時に電気を確保できる

台風や水害などで停電してしまうと、家中の電気が止まってしまいます。

そんな時に蓄電池があれば最低限の家電を使用する事が可能です。

例えば冷蔵庫・テレビ・エアコン・IHなど生活をするうえで停電すると困るものが通常通りに使用できるようになります。

2022年の大型台風の時、2日間の停電がありました。夏だったのでエアコンが使えないのが非常に辛かったです。蓄電池があれば全然違ったと思います。

しかし、蓄電池には蓄電できる容量があり、容量によって使える家電や時間が変わってきます。

エアコンや電子レンジなどは使用する電力が大きいので、容量が大きい蓄電池にする必要があります。

経済的メリットがある

2つめのメリットは経済的なメリットを得る事が出来ます。

昼間にコンセントから使う電気代と蓄電池から使う電気代は実は違います。

蓄電池の電気は電気料金の安い夜間電力を蓄電しているからです。

例えば東京電力の「おトクなナイト10」というプランですと、午前8時~午後10時までは34.56円/kWhとかなり高いですが、午後10時から午前8時までは12.41円/kWhと約1/3となっています。

夜間の安い電気を蓄電池に溜めて昼の電気代が高い時間帯に使用する事で単純に電気代を1/3に削減できるという事です。

卒FIT設備(太陽光発電)との相性が最高!

蓄電池を設置する最大のメリットは太陽光発電との相性が最高なことです。逆に太陽光がついていないのであれば蓄電器を購入する必要が無いと言っても過言でありません。

この記事を見てるあなたも太陽光が自宅についているのではないでしょうか。

2019年以降、続々と固定価格買取制度が終了してしまった「卒FIT」の家庭が増えてきました。

初期に売電していた方は1kWhあたり48円で売電できていたのが売電終了後には1kWhあたり8円~9円前後となってしまっています。

今では卒FITされてご家庭が蓄電池を設置して余剰電力を売電から蓄電するご家庭が増えてきたのです。

また、昨今では電気代がかなり高騰してきており、1ヶ月の電気代がかなり家計を圧迫してきてませんか?

そんな時に蓄電器とソーラーパネルを連携する事で電気代を大幅に削減することができます。

蓄電池のデメリット


蓄電池のデメリットは何があるのか。知らないと後で後悔するかもしれません。

蓄電池のデメリット

・導入費用が掛かる

・使用電力に限りがある

・設置スペースが意外と大きい

・維持費が掛かる

導入費用が掛かる

蓄電池は意外と高いです。しかし、年々価格は安くなってきております。

工事費込みで80万~200万円ぐらい掛かります。

しかし、現在は国も蓄電池の設置を推進しており、補助金の導入でかなり現実的な数字になっております。

設置する蓄電池の性能によっても金額は変わりますし、同じ蓄電池でも施工店によって費用も変わります。

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こうした費用ですが、現在は国から蓄電池の補助金が出ており、実際の購入金額はかなり抑えられます。

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使用電力に限りがある

当然ですが、蓄電池の容量には限りがあり、蓄電容量を上回れば蓄電池からの供給は止まります。

電気を貯められる量は無限ではなく、製品によって電気を貯められる量は異なります。使った分は減るので、非常時に備えて蓄電しておく必要があります。

蓄電池には「モード設定」「放電開始時間」「残量」などの設定があり、使いこなすことで電気代をさらに削減することも可能です。

蓄電池に貯めた電気を使う際には、「使える量(残量)」と「使う時間」を意識しながら電気を使うことが大切です。

普段、電気の「使える量」を意識することはほどんどありませんが、容量を考えながら電気を使うことで節電意識が高まります。

「使う時間」は電気代の安い夜間の電気を溜めて、電気代の高い日中に蓄電池からの電気を使うなどです。

エアコンなどは単純に使用する時間も短い方が良いので効率よく使用できるようにする環境も大事になると思います。

設置スペースが意外と大きい

蓄電池は設置スペースが意外と大きいです。

そもそも、蓄電池は室内型と室外型とあり室内に設置する場合は家庭内の分電盤につなげる必要があるため希望の場所に設置できない場合が多いです。

また蓄電池はめちゃくちゃ重いです!軽くても50キロ程度あるので簡単に動かす事はできません。

室外設置の場合は家庭内に置かない分場所は取りませんが、エコキュート同様にコンクリ-トなどで基礎部分を打設する必要がありこれも数万円料金に加算されます。

設置個所は設置個所周辺の事情に合わせる事が必要です。

維持費が掛かる

蓄電池は永久的に使えるわけではなく、実は消耗品です。

スマートフォンと同じように蓄電・放電を繰り返し使う事で蓄電容量は徐々に小さくなっていきます。すぐになるというわけではありませんが、永遠に使えるわけではないので、交換も視野に入れて考える必要があります。

初期費用をなるべく抑える事で費用対効果を最大限に活かせるようになります。

蓄電池のメリット・デメリットまとめ!「初期費用が大事」

蓄電池は導入することで、経済的メリットが得られると同時に高額な消耗品を購入するという事です。

その為に初期費用をなるべく抑える。つまり正しい商品を安く購入することがとても大事です。

同じ商品でも買う先で金額がかなり違ってきます。

最安で購入するためにも色々なところで見積を取るのが最善の方法だと言えます。そのために一括見積システムを使う事で一発で安く買える先を見つける事ができます。

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